そこに
タッチの差であたしの椅子を
奪った奴がいた


「うわっ  なんだよ
こいつぅー!」
と内心ムカッとしたけど
まぁ、いっか……とすぐ諦める。
椅子を探したけど
その後ろしか空いてない

おかげで入学式が終わるまで
彼の頭ばかりを見る事になる……

だって
小憎たらしい位
とてつもなく座高高いんだもの
そいつって……

顔ゎ良く見えなかったけど
後ろから見た耳たぶと
スーツのシワと
毛質から色からつむじの巻き方まで

ぜーんぶ知ってます、
みたいな。