「まさか、社内の大抵の女性社員は、結婚したいし結婚したら辞めてもいいと思ってるわよ。」


若い女性社員は特に、しかも高瀬でしょ。

彼と結婚するなんて言ったら社内で羨望の眼差しだ。



「大抵の女性は・・・だろ?

彼女は・・・大抵の女性じゃない・・・

かもしれない。」



高瀬は、影の相談役の言葉を信じてないようだった。



「随分と弱気なのね。」



彼女のこと・・・


きっととても愛してるんだ・・・




胸が痛い・・・




でも、そんな自分を悟られないようにつとめて冷静に・・・


事務的に・・・


相談に乗るしかなかった。




私はあの時より賢く強くなったのだから・・・




大丈夫・・・



自分に言い聞かせた。