帝少尉と白金少尉には帰投して補給と休息を指示し、私は通信を切る。

…シェリン嬢はまず間違いなくコンロット社へと連れ去られたのだろう。

となると我々の目的地とも一致する。

何より目の前で彼女をさらわれてしまったのだ。

救出は当然の事だろう。

…しかし気になる。

コンロットはシェリン嬢を連れ去り、一体どうしようというのか。

旗印?

人質?

いや、違う。

私は根拠もなく、それらが本来の目的ではないような気がしていた。