巡航速度で、Mk―Ⅱを民間機のシャトルに接近させる。

「こちらは国連軍汎用機動母艦グリフォン所属、白金茜少尉。シャトル、聞こえますか?」

公用の周波数に合わせて、私はシャトルに通信を送る。

シャトルには若干の損傷が見られる。

ドラグーン部隊の攻撃をいくらか受けたのだろう。

中にいる乗組員は無事だろうか。

「……」

こちらの通信に対して、反応がない。

嫌な予感が頭をかすめる。

「こちらは国連軍汎用機動母艦グリフォン所属、白金茜少尉。シャトル、聞こえますか?」

もう一度、通信を送る。

すると、ややノイズの入った通信が返ってきた。