彼女は五人姉妹の末娘。

父親にはとても懐いていて、よく一緒に出かけたりもしたと言っていた。
学校も送ってくれていたとも言っていた。
きっと、彼女の父親は彼女を一番可愛がっていたのだと思う。
それをまだ齢18と言う若さで奪い取られてしまったのだ。

今なら彼女の父親の気持ちがよく分かる。



「すみません。ほんとに…」



小さな声で呟いた。
アユミには聞こえなかったらしい。
と、言うより。
アイラの隣で寝てしまっている。
体力のない彼女だ。
疲れたのだろう。
アユミにタオルケットをかけて、自分も寝そべる。

天井を見つめて、小さく呟いた。



「いつかは…アイラにも俺達みたいな幸せがくるんだな…」



End…