なぜか田中海の後をついていっている俺



今でもやっぱりこいつのことは好きになれない



田中空の兄弟だろうが俺の美海に馴れ馴れしく近づく奴は好めない



そう思っいたとき
ピタッと田中海の足が止まった



そして振り向いたと思ったら同時に



バコンッ



頬に大きな痛みが走り、俺は勢いに負けて少しよろめいた



「いってぇ〜な、何すんだよこの野郎」



舌打ちをして田中海を睨みつけると田中海は真剣な目で俺を見た



「この前のお返し。それとみーちゃんの代わりに一発」



そう言った後
田中海はため息をついて
話し出した



「おまえさ、ほんとにみーちゃんのこと好きなの?」



「当たり前だろうが。てか何でお前なんかにそんなこと」




「じゃあさ、みーちゃんの気持ち少しは理解しろよ。

みーちゃん不安なんだよ
お前が柴崎さんのときみたいに離れていきそうで


きっと転校生にトラウマみないなのがあるんじゃないのか?」



「てか、なんでお前が柴崎とのこと知ってんだよ」



「さっき柴崎さんから聞いた。

今日だってみーちゃん置いて空のところいってさ、何考えてんだ?

もし俺が空から止められてなかったらこれはチャンスだととらえてたからな」



何も言い返せなかった



全て田中海は正しかったから