そしてコンビニに何食わぬ顔で入った。



―ピロリロリロ〜



コンビニの扉が開く音楽で一瞬、勇気の隣の女の人がこちらを見た。


まるで何かに怯えてるように、切なそうな顔で目があった。




勇気は女の人の背中を摩りながら小さな声で何かを話した。女の人は勇気を見上げて笑顔で首を横に振っている。





勇気…そんな優しく触らないで。


友達の女の子にもそんな風に触れるの?



…それとも。





そして、勇気はゆっくりと入口に目をやる。




私に気付く。



私に気付いたら…勇気は…きっと笑顔で…。