前の方では、先生を取り囲んで女子達がはしゃいでいる。


先生は眠そうで、少し困っている。


忙しかったよね、先生。


きっと疲れてる…。


「大富豪すっぞ〜!」


井上が後ろから、ひょこっと顔を出してトランプで僕の頭を叩いた。


藤田が「オッケー」と言うと、僕達の座席がグルッと回転して、井上達を向いた。


「すごい!これ回るんだ!」


僕は驚いたけど、みんなはそれに笑った。


「あははは!一瀬ってホント無知だよな」