流れる景色はそれはもう幻想的で綺麗だった。ネオンが照らし出す皆の真っ白い特攻服は、まるで天国へと向かう天使のよう。その天使たちに囲まれながら進むあたしたち。

「飛びたい…」

あたしも天使になって、迷いなく天国への道を行きたい。

「まだ飛ばさねぇ」

龍平が真っ直ぐ前を向きながら言う。腕を組み、足を組み。その姿はまさに総長という言葉に相応しい。