「今日は夏休み中盤って事もあって、デカい走りになると思う。まぁ最終日よりは派手さはないと思うが」


一瞬誰の声かわからなかった。隣にいる龍平はずっと目瞑ってるし、あたしの端にいる虎太郎はタバコをくわえてる。


じゃあこの声は…


左側にいる雅を見た。喋っているのは雅だった。


低く、お腹まで響くような声。目はこれから殺人でもするんじゃないかってぐらい、細く冷たかった。






「この夜龍のごとく、乱れ、舞え」





最後の言葉に鳥肌が立った。




その後皆はウォーとかオォーとか雄叫びみたいな歓声が倉庫を包んだ。