着いたところは倉庫だった。


「羽流ちゃんも降りて」


気付けば龍平と虎太郎はもう窓の外を歩いてた。


「うん」


遅れて雅と一緒に歩いて行く。

「雅、ここどこ?」

「乱舞龍の倉庫」



雅の後ろを付いて中に入るとそこには、ひしめき合うほどの不良とバイク。

「すご…」

その多さに一瞬固まってしまった。

「大丈夫。俺らいるから」



先を行く龍平と虎太郎が歩く道は、これから何かの授賞式が始まるんじゃないかってぐらい、綺麗な一本道が開けていて、2人が通る度に皆頭を下げている。

「行くよ」

雅はその後を当たり前のように歩き、また雅にも皆頭下げてた。当然こんなVIPな扱いに慣れていないあたしは、おどおどしながら下を向いて雅に付いて歩いてた。