「ふぅー、お腹いっぱい。ごちそうさま」

食べ終わり、食器ぐらいは洗わせてと雅に言い、皆の食器を洗っていた。

龍平はタバコを吸いながらテレビを見て、虎太郎は一人ゲラゲラ笑って漫画を読んでた。

「羽流ちゃんありがとう。もうすぐ行くから準備しておいで。龍平も虎太郎も」

「うん」

雅が言えば龍平も虎太郎ものそのそと立ち上がり、準備し出した。

雅って面倒見がいいなぁ。


30分後、用意ができたあたしたちは玄関を出た。

エレベーターの階を見ると、ここは72階だった。

「高い…」

思わず声に出てしまったあたしの言葉を聞いて虎太郎はゲラゲラ笑ってた。虎太郎はよく笑う。雅もニコニコしてる。でも龍平はタバコをくわえたまま、無表情。