「ねぇ、雅」

「ん?」

「ここどこ?」

「西区だよ」

「えっ?ここ西区なの?」

「うん」

「あたしも西区なんだけど、あんまり見た事なくて」

「あぁー、ここ裏だからねぇ」

「裏?」

「せやでぇ。西区の裏は繁華街。多分こっち関係ちゃうかったら絶対入ってこやんとこや」

虎太郎が目玉焼きを頬張りながら説明してくれた。

「そっかー。全然知らなかった」

「羽流は知らんでええ。って言うてももうここ来てもたしなぁ」

ギャハハと笑いながらご飯…いや、餌を食べる虎太郎。