「皆揃ったね。羽流ちゃんありがとう」

「ううん。結局手伝えなくてごめんね」

「羽流ちゃんはいい子だね」

ポンとあたしの頭に手を置き、雅があたしの隣に座る。

「ほんま雅より荒い起こし方やわぁ。もうちょっと優しくしてやぁ」

まだ眠気眼の虎太郎。

「虎太郎がなかなか起きないからー」

「虎太郎起こすの毎日大変だからねぇ。じゃあ食べよっか」

「いただきます」

手を合わせて皆で食べる朝ご飯。これも何年振りだろう。

「美味しい」

「良かった」

雅が作った朝ご飯は本当にどれも美味しくて、黙々と食べれた。

目の前に座る龍平を見ると、テレビを見ながら食べていた。

「羽流ちゃん、食べ終わったら荷物取りに行こうか」

「あっ、そうだね」

そういえば、ここどこなんだろう。