もう一度布団をかぶり、横になろうとした時、

「おい」

龍平の声がした。

何だろうと思い顔を龍平の方に向けると、龍平が目だけこちらに向けていた。

「何?」

「こっちへ来い」

「えっ?」

戸惑うあたしを龍平は目を細めて見ている。

「聞こえてんだろ」
段々声も低くなってきたので、行かなきゃダメだなと思い、龍平が寝る真っ黒なソファーへ近づいた。