「何歳?」



いつの間にか穏やかな人はあたしにホットミルクを作ってきてくれた。


「あ、ありがとう。16歳」


ホットミルクを一口飲む。


「美味しい…」

「良かった」



本当にこんな美味しいホットミルクは初めてだった。あたしの中の何かが溶けていく感じがした。



「んで、俺は馬籐雅。雅でいいからね」

ニコッと笑う雅の笑顔はすごく可愛い。

「俺は林虎太郎。虎太郎でええよ」

虎太郎は3人の中で一番体がゴツくて、本当に虎みたい。

「で、前にいる王様が安西龍平。龍平でいいからね」

目を瞑ったままの龍平に代わり、雅が紹介してくれた。