あ、そう言えば今日も将人は遅刻って言ってたっけ。本当に…留年しても知らないから。 そんな事を思っているとチャイムが鳴り、あたしは授業に出る為扉の方を振り向いた。 そこにいたのは狂犬、銀次だった。 扉が開く音も聞こえなかった。どうしてこんな時に将人はいないんだろう。 銀次はゆっくりあたしの方へ歩いてくる。ペースはゆっくりなはずなのに、気付けば目の前にはすでに銀次の姿があった。