――龍平の声が、こんなに透き通ってたって事、今知った。それはここが、この空間がとても静かだから。 「全てを持つ乱舞龍…か」 雅は天井を仰ぎながら言葉を発した。 「龍平」 あたしは未だ特攻服を身に纏った龍平の腕を掴んだ。 「皆の翼、守ってくれてありがとう」 3人を玄関で見た時思った。綺麗な翼があると。龍平が守ってくれたんだと。 狂犬が解散したと知らされたのは、大掃除が終わって2日後の事だった。