「はい。…あぁ、今開ける」

そう言って電話を切ると、あたしの腕から手を離した。


ガチャ


玄関の開く音がして、一瞬あたしはビクッと体を震わした。

「大丈夫。安心して」

あたしの頭を撫でながら、男は言った。