「えっ?」

「首。赤くなってる」

あたしは滅多に見ない鏡を鞄から取り出し、首を映し出す。

「あっ……」

そこには赤くなっていると言うより、最早赤黒い痣が出来ていた。あたしはその痣を恐る恐る触る。

「それ、放課後までなかったよな?放課後教室で何があった?」

将人はチャームポイントの八重歯を見せて笑ってくれない。その顔は怒り、いや、何かを恐れているかのようだった。


「あたし実は……」