……逃げよう


でもあたしは立ち上がる事も、そいつから目を逸らす事すらできない。まるで蛇に睨まれた蛙のように、ただただあたしは背中に流れる冷たい汗を感じる事しかできなかった。







そいつはあたしから目を逸らす事なく、ジッポーを開けたり閉めたりしながら近づいてくる。






将人……早く来て………






そしてそいつはあたしの目の前にしゃがみ込んだ。