龍平の顔が近くて、妙にあたしの心臓は速まる。

「どうしたの?」

あたしは首を傾げ、龍平を見る。

「羽流、何もしねぇから今日から俺のベッドで寝ろ」


「………は、い…?」


「ここじゃ寒い。だから俺んとこで寝ろ」




こんな顔をする時ね龍平に何を言ってもムダ。人に命令する時の総長の顔だから。




「………絶対何もしない?」

「あぁ」

「……抱きしめるのもなしだよ?」

「無理」


………はッ!?


「そういう事だから」


………どういう事ですか?