エレベーターではなく、階段を下りて行く。下りても下りても階段で、あたしはその場にうずくまった。 しばらくうずくまっていると、あたしは腕を勢いよく掴まれ立たされた。 見なくてもわかる。だってこの手の温もりは、1人しかいないから。 「…あたしがまた病気になったらどうしたの?」 俯いたままあたしは相手に問う。 「…もう、無理。誰も信じたくない」 「羽流…」 「やめて」 「…一緒に、死ぬか……?」