リビングに入ると、黒のロンTにジーンズの龍平が黒ソファーに座り、タバコを吹かしている姿が目に入る。 「…龍平」 あたしは玄関に立ったままの将人が気になり、龍平の対応を待った。虎太郎はいつもの椅子に腰を下ろし、タバコに火をつけた。 「お前はここ」 龍平は自分の隣を手でぽんぽんとし、その顔はあたしの有無を言わさないくらい怖い顔だった。 龍平の隣に座ると、玄関で雅の声が聞こえた。