それでもあたしは喋り続ける。



「将人、あたしが悪いの。ごめんね。雅、龍平、あたしが悪いの。ごめんね」

「おい」

龍平があたしの体を自分の方に向け、肩を揺らす。


「ごめんね、大嫌いって言って。でもあたし皆の事大好きだから。ごめんね、ごめんね」

「もういい…」

龍平はあたしをギュッと抱きしめた。

「羽流ちゃん!!」
「羽流!!」

雅と将人があたしの傍に駆け寄ってくる。


「皆大好き。本当に。だからね、早く命返して?あたしもう満足なの。お母さんのとこに行く」


骨が折れるくらい龍平はあたしを抱きしめる。

「雅、コイツと2人にして。お前との話は後だ」


2人が出て行く音がした。