その拳はあたしの数㎝前で寸止めした状態だった。


「次コイツにやったらお前らこの街いれねぇよ?」


振り返るとさっきの不良が立ち、無感情な顔、冷たすぎる目でギャルを見ていた。

「すいません将人さん!!それだけは…」

さっきまでの態度が嘘のようなギャルは涙目になり、すごく怯えていた。

「消えろ」

パタパタと走り去る音だけが響いた。