「龍平」

「ん?」

「あたし負けない」

「あたし逃げない」

それは明日からの事。イジメ、暴力。あたしは自分を受け入れた。皆あたしを受け入れてくれた。だからあたしは負けない。


「龍…」

龍平はあたしを後ろからギュッと抱きしめた。

龍平はいつも温かい。その規則正しく刻み続ける心臓の音も、耳元で聞こえる息づかいも。