走りが終わり、雅はあたしと龍平を降ろして、自分はこの後の集会に出ると言ってまた車を走らせた。


静かすぎるリビングに入ると、窓から見える夜の街が一層綺麗に見えた。

明かりを点けるともったいない気がしたあたしは、暗いリビングをゆっくりと歩き、窓に近づく。

「電気点けねぇのか」

龍平の声が後ろでする。だけどあたしは外を見たまま「うん」と答えた。


夜はこんなに綺麗なのにね…