「それから学校でのイジメはヒドかった。毎日顔を殴られたりした…それが嫌で、皆が行かないような高校を選んだのに、やっぱりイジメられた」

「羽流…」

虎太郎の切ない声がリビングに響く。

「あの日もそうだった…夏休みだからホッとしていたのは束の間、買い物帰りにクラスの女子に会って、公園で殴られた」

「もうええよ!!」

虎太郎が叫び、立ち上がった。拳を握るその手は震え、虎太郎自身も震えてた。

「聞いて!!」

「虎太郎、座れ」

龍平が虎太郎に言い、虎太郎はドサッと椅子に座った。