みんなが打ち上げに行った後、あたしは1人学校に残っていた。 誰もいない廊下。 誰もいないグランド。 誰もいない教室。 ――学校って、こんなに広かったっけ? 〈なにしてんの~?早く打ち上げ来なよー〉 そんなメールで我に返る。 出よう。 いつまでも惜しんだって仕方がない。 あたし、そんなタイプじゃないじゃない。 もう1度だけ部屋の中を見わたして教室を出た。 「…え?」