『愛』って 難しい。


押し付けたら エゴ。


エゴは 嫌だ。


昔 好きだっ人に


『好きだ』と たくさん 言った。


その人は 自分から 発言しない人で、


当時の アタシには 物足りなかったけど


彼女なりの 愛情で アタシを 好きでいてくれたのかなと。

思いたいけど。


で。


そんな 物静かな彼女は 哲学と宗教と危ないクスリが好きだった。


彼女は アタシの発言に


『ありがとう』


いつも それだけ、答えるから


まだ 若かった アタシは

なんで 応えてくれないのか? と 聞いた。


彼女は


『求めたらエゴになる』


と 言った。


それから 彼女に 貰った 指輪を なくした。


アタシは落ち込んで 落ち込んで、彼女に なくしたことを 謝った。


『形があるものは失くなるんだよ。早いか、遅いかだけ』


なにが 彼女を そんな 素っ気ない 塩味みたいな 性格にしたのか わからないまま


アタシたちの関係も 気づいたら 失くなってた。


ちょっと、大人に近づいた 時間だった。


あれは、 愛じゃなかった。


それは 確か。


だって 楽しいことしか なかったからな。


恋 してたんだよ。


『愛』は 難しい。


今だに わからないことだらけ。