★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜






でも俺は冬兎のこともいつも、羨ましがっていた。





冬兎は優しいのはもちろん、栞になんでも素直に気持ちを伝えてる。






婚約者だと言われた日、母さんが、栞じゃ嫌?って俺ら3人に聞いてきた時…




凌兄と俺が曖昧な答えを言うのに、


冬兎は


「別にいいよ。僕、栞のこと嫌いじゃないから」



そう言った。

好きだ、とは言わなかったけど…。


でも羨ましかった。







――「俺、ヤダ」

――「だってこいつ、料理出来ねぇじゃん!俺、飢え死にしたくない!」



言ってる最中自分で、何言ってんだ俺!って思ってた。



本当は嫌なんかじゃない。

めちゃくちゃ嬉しい。



もし、まずいめしでも文句言うかもだけど、残さず全部食べてやる。








そう思ってんのに、




いつだって俺は、肝心なとこで、大事なとこで、素直になれないんだ…。






……馬鹿だよな、俺。










お前が合コン行った時もそう。
俺が自分で助けに行けばいいのに結局家行ってさ、

『栞が合コン行った!!』

って言うしか出来ねぇんだ。






お前のこと好きなのに、
お前のこと守りたいのに、


凌兄みたく上手く守れない。



お前の笑顔好きなのに、
お前を笑わせたいのに、


冬兎みたく上手く言えない。





お前の瞳に俺が映ってないこと、ちゃんとわかってるんだ。



でも少しでも俺を見て欲しくて…唯一得意なサッカーに誘ったりとか頑張ってみたけどさ。



でも、本当はちゃんとわかってたんだ。






だから……



『いや〜勇紀とは違ってかわいいねっ♪癒されるよ!!』


『先輩〜!こいつに手ぇ出すと、うちの兄貴に殺されるんでやめた方がいいっすよ!』











凌兄とお前の幸せを、



……お前の幸せを、



陰ながら守ってやるよ。







お前がいつも、その笑顔でいれるよう。


馬鹿やって阿保やって鈍感でいれるように。




頑張って、守ってやるから。








『…幸せになれよ』




お前の幸せ、


祈ってやるよ、馬鹿栞…。















……お前は、




俺の居場所をくれた奴だから。















『ゆうきっていうの?』


『……そうだけど』


『ねっ、ゆうきってよんでいい?』


『……いいよ』


『やったぁ!じゃあしおりのことはしおりってよんでね!』




『……うん、わかった』








side勇紀*end




















【俺の馬鹿な、親友】



by梓















すぺしゃる?おまけです!



皆さん、梓くん覚えてらっしゃいますか?

覚えてない方は
元祖マイホーム♪へGO→




梓くん編ですが、

勇紀編です。


梓くんから見た

勇紀をご覧下さい★












勇紀って奴は、初めから馬鹿な奴だった…気がする。




グランドにサッカー部に入部希望の1年が集まっていたときに、話し掛けられた。



『なあ、お前同じクラスの奴だよなっ!俺、勇紀!よっしく!』




その時はまだ、勇紀のことは知らなかった。


ただ、俺に話し掛けてくる奴は珍しい…。



『俺は梓。こちらこそよろしく』



笑顔がなんか純粋っつーか。眩しい奴だと思った。





それからサッカーの話をして…、勇紀は正真正銘のサッカー馬鹿だった(笑)。





昔から俺のこの顔はカッコイイらしく、善くも悪くもいろいろ言われた。

その為、俺は上手く世の中を渡る術を身につけていた。


面倒なことは面倒臭いから、
上辺を取り繕い上手くやってきた。

けど、物凄くつまらなかった。







だけど、勇紀と初めて話した時なんか思った。


こいつといると、面白くなりそうだって。











気付いたらいつも一緒にいた。


勇紀は俺の中で、かけがえのない存在になっていた。





そんな勇紀がある日、窓の外を愛しそうに眺めてた。


誰だってわかる。


“好きな子”を見ているんだと。




俺はそっと近付き、白々しく

『なーに見てんだよ?』

と言った。



『うわ!!』

勇紀は好きな子に相当夢中になっていたのか、すごく驚いた。



『好きな奴だろ?どの子だよ』


勇紀は渋りながらも、『…あいつ』と指さした。




『へ〜』


『誰にも言うなよ!!』


『わかってるって。告んないのか?』


『…無理なんだよ』



珍しく弱気な勇紀の表情は、とても印象的だったんだ――…。











俺が廊下を歩いてたら、自分の教室の入口に他クラスの女の子がいた。



あ…

あの子だ。




『勇紀〜!』


あ、勇紀呼ばれてる。



なんだ、知り合いだったのか。

もしかして幼なじみとか…。



俺は、凄く単純に考えてた。






『んだよ、栞』


『教科書貸して♪』


『は?なんの?』


『国語〜』


『無理〜。俺も次だし』


『勇紀はどーせ使わないでしょ?』




俺は2人の会話を聞いて思わず笑ってしまった。


栞ちゃんは勇紀のこと、よくわかってんなあ…。






なんだ。全然無理じゃねぇじゃんっ。…そう思った。










『勇紀!』



結局、教科書を貸してあげていた勇紀に話し掛けた。

と同時に、栞ちゃんもこっちを向いた。




『おー、梓!』

『…勇紀の知り合い?』


『そ、1番仲いい奴♪』

と勇紀が言った瞬間、


栞ちゃんは

『勇紀の友達っ!?』

と大声をあげ驚いた。



『まあな』


『嘘だあ!』


『なんだよ、それ!』



文句を言った勇紀を無視して、


『本当ですかっ!?』

と俺に聞いてきた。



予想外のことに、一瞬キョトンとしてしまった。


『あ…うん。そうだよ』


『嘘ーっ!』

『ほらなっ!』


2人はまた言い合いをし始めた。






なんだか、勇紀が栞ちゃんを好きな理由がわかった気がした。



栞ちゃんは勇紀と似てる。


表情がくるくる変わって、見てて飽きないし可愛いと思った。