「これは、菜々ちゃんに‥‥っ。」
ペンダントを取り出して、見覚えのあるそれに、見覚えのない文字を見つけた。
“My love”と刻まれた裏に、明らかに手彫りのガタガタのローマ字。
「あ、自分で彫ったからきたねぇけど…」
「自分、で?」
そこに刻まれた“to A”の文字を見つめながら、美人君に問う。
「昨日、彫った。手が震えてさ、たったそれだけ彫るのに、すっげぇ時間かかっちまったけど…」
そう言った目の前の彼は、昨日の私と同じだった。溢れる想いが込めた文字はたったの三文字。なのに、この世で一番のラブレターだと思った。
「そっか‥‥‥私っ、」
口を開きかけた私に、美人君は言った。
「好きなんだ。愛結が。」
大好きな彼が、私の名前を呼んだだけ。ただそれだけで、世界が揺れて落ちてった。
「ごめん…。やっぱ俺、最低だな。今更こんな事…」
「私、好きだよ…美人君が好き。」
私がそう、溢れる思いをこぼすと、彼は私からネックレスを奪い取り、それを私の首にかけてくれながら言った。
ペンダントを取り出して、見覚えのあるそれに、見覚えのない文字を見つけた。
“My love”と刻まれた裏に、明らかに手彫りのガタガタのローマ字。
「あ、自分で彫ったからきたねぇけど…」
「自分、で?」
そこに刻まれた“to A”の文字を見つめながら、美人君に問う。
「昨日、彫った。手が震えてさ、たったそれだけ彫るのに、すっげぇ時間かかっちまったけど…」
そう言った目の前の彼は、昨日の私と同じだった。溢れる想いが込めた文字はたったの三文字。なのに、この世で一番のラブレターだと思った。
「そっか‥‥‥私っ、」
口を開きかけた私に、美人君は言った。
「好きなんだ。愛結が。」
大好きな彼が、私の名前を呼んだだけ。ただそれだけで、世界が揺れて落ちてった。
「ごめん…。やっぱ俺、最低だな。今更こんな事…」
「私、好きだよ…美人君が好き。」
私がそう、溢れる思いをこぼすと、彼は私からネックレスを奪い取り、それを私の首にかけてくれながら言った。