「おじさーん。
アルでーす。」



大声でアルが呼ばわると、大柄の男が置くからのしのしと歩いてきた。



「アルか。
久し振りじゃねえか。
しばらくだな。」


「まあね。」



言って、ズルズルと座り込みそうなシャナを揺すりあげた。



「お、可愛いねぇ。」



シャナに目を留め、ニヤッと笑う男にすかさずアルが釘を刺した。



「駄目だぞ、コイツは。」


「何、お前の女か。」



明らか、アルを釣る為の餌に使ったようだ。



「悪いか。」


「うおおっ!?
マジでそうなのか!!」



本気で驚きやがった、コイツ…。



アルは軽く睨んでやる。



「まさかお前に女が出来るとは…。」


「泣くな。
大の男に泣き真似されてもなんとも思わない。
むしろは離れてぇ。」