「こちらこそ、忍成さんと同じ事務所で働けるなんて光栄です!オ、僕も、忍成さんのスタイル好きですから。憧れます!」

ってホントはそんなでもないんだけど。

ここはこー言うしかねぇから。

握手を交わしながら、チラッとあいつらを見ると、ガッツポーズなんかしてやがる。

やべぇ、笑えるから辞めてくれ。


「キミに憧れられてるなんて光栄だな♪でもキミは麻衣子のスタイリングが好きなんだと思ってたけど?」

突然の忍成さんの言葉に、びっくりする。

麻衣は、確かに唯一俺が尊敬してる人だけど、自分のスタイルが彼女と似てるとは思わない。