「い………………いえいえいえッ!何でもありませんッ!!」

馨が必死で首を振る。
そんな馨を見て私も口を合わせる。

「何でもありません!」



「…………ホント?」


ほぼパニックになっている馨を置いて私に語りかけてくる結城君。


「………ホントです。」



結城君の綺麗な目が、私を見つめる。

怖い気持ちを抑えながら答える。