「「―――――――――――――――」」







アイツが教室の皆と雑談しはじめるまで、私と馨は固まったままだった。
まぁ、アイツが話し始めるのにそんなに時間はかからなかったんだけど。


やっと我に返った私達。



「なんで結城、聞こえてるわけ?何、アイツ地獄耳?地獄耳なのか?」

「郁の声おっきかったんじゃない?」


眉をひそめ、顔を近づけながらコソコソ話す。