「あ、遙花!悠里から」


いきなり電話を向ける祐介。



「もしもし、遙ちゃん?」


「はい」


「家鍵、一応お姉さん帰ってきたから預けたね。ごめんね、ゆっくりしちゃって。」



悠里さんは申し訳なさそうに言った。


「いえ、悠里さんまた泊まりに来てくださいね!」


「ははっ、ありがとう。遙ちゃん。じゃ、あたしおいとまするわ、あたしのアドレスとかは祐介に聞いて」


「はい、。」


「ありがとうね、じゃあね。」


電話が切れた。

ツーツーという音が空しい。