○●○遙花サイド○●○

(ここ…)


目の前に広がる海。


「祐介…」



小さいときにきた、最近忙しくていけなかった海。



「ありがとう」


小さく呟いて


あたしは自転車を降りた。


その時、祐介がせつなげにあたしを見てたなんて、


祐介の中に切ない想いがあったのも、


何も気づかずにいた。