そんなの、知ってたよ。


だけど、




「あー。マジ、しあわせ。大好き、さち。あいつらなら、言っといたよ。俺の女に手ー出したら、ぶっ殺すってな。」



「そんなこと、言っちゃダメじゃん。ファンなんでしょ??」




あっ。笑ってる。




「笑ってる顔、かわいいー。」



「なっ///」



「今度は照れてるー。」



「もう、嫌。きらいー。離してー。」




胸をぼすぼす叩くけど、それすらも、かわいい。



「離さねぇよ?ずっと。俺のこと、好きなんだろ?俺も、お前のこと、好きだからな。」



また、泣き始めたさちを、二度と離さないように、泣かさないように、心に誓って、強く抱きしめた。