私は、枢にメールの返事を書いた。

「ううん、私こそごめんね?自分の中で一生懸命考えて答え出すから、それまで待ってて――。」
そう、枢に送った。


私は、枢に言われたとおりいつもどうりの笑顔でいた。つもりだった…
でも、南のこともあって正直、笑う自信がなかった。
そんなことを考えながら私達は、雅人兄さんの案内されるままについて行った。

「そういえば、乙女今日客が来るんじゃなかったの?」
「お母さん出かけちゃったから、大丈夫じゃないかな?」
私は枢に向かって笑顔で答えた。
ちゃんと笑顔だったかな。
そんなのいちいち気にしてたら切りがない・・・。
もう考えるのはやめよう。そんなことを頭の中で考えていたら、雅人兄さんが、「お前たち、いつもの部屋でいいだろ?」
と、聞いてきた。
「うん、いつものあの部屋がいい!!」
雪がそう言うと美香もタカトも枢も「うん」と頷いた。

あの部屋ていうのは、昔からみんなで過ごしている思い出の部屋。
雅人兄さんの家は、結構ひろい。

でも、南は何のことだかさっぱり分からない様子だったから私が説明してあげた。
「あのね、いつものあの部屋っていうのは、私達が昔からよく遊んでいた思い出の部屋なの。」
昔から私達は本当に仲が良かった。

「泊まるときもいつもこの部屋なんだ〜」