ひとりの女が腕を掴む。


「ちょっと来な!」


やばい―。


それでも仕方なく着いて行く私。


人もめったに通らない様な高架橋下に連れて来られた。


壁を背にした私を囲むように立つ彼女達。


「聞こえなかった?お金貸してよ。」


ひとりの女が言う。


「だから、他当たってって言ったけど?」


強がって言ってしまった。

大人しく渡せばよかったかも。


私の態度が気に入らなかった彼女達は


―ドカッ!―


私を殴る。


気に入らなきゃ暴力。


力でもの言わせる。