水子供養も終わり、帰ろうとして後を振り向いた時


住職さんに呼び止められた。



「お嬢さん。」



「はい?」



「お母さんが心配で赤ちゃんがお母さんの側から離れられないようですよ。」



「え?」



赤ちゃん、私の側にいるの?



「赤ちゃんは自分の運命を知っていたそうです。お母さんの負担にならない様、お母さんの為を思って自分から¨さよなら¨をしたそうです。お母さん思いの優しい子ですね。」



住職さんはニコリと微笑んだ。



住職さんは盲目。



私の顔なんてわかるばずない。



ましてや、私が¨今¨どんな顔をしているのかなんてわかるばずない。


絶対。


でもなんで・・・、