病院からの帰り道。


今までは、なんとも思わなかったのに、やたらと子ども連れたお母さんに目がいってしまう。

どうしよう…どうすれば…。

不安がぐるぐる頭を巡る。

とりあえず私は、気を落ち着かせるため、公園のベンチに腰掛けた。


目を閉じると、子どもの元気な遊び声がなぜか私を落ち着かせた。

そして深呼吸し、携帯を取り出した。

着信履歴を押す私。

―トゥルルル―

一回。

―トゥルルル―

二回。

―トゥルルル―

三回。

私はハッとして電話を切った。

電話をしてはいけない。私は二番目…。

私がどんなに願っても貴方の一番じゃない…。

私がどんなに好きでも貴方の一番にはなれない…。