「美月っ!!」


私が考え込んでいると、遠くの方から声がした。


顔を上げるとお母さんがいた。


「美月…よ…かっ…た…ハァハァ……やっ…と…見つけた。」


お母さんは途切れ途切れに息を切らしながら言った。

「お母さん…。」


「心配したよ!いつまでも帰って来ないから!さぁ、家に帰ろう!」


お母さんは笑顔で言う。


何も聞かないお母さん。