「手ぇはなせ、クソ野郎」



ボソッと低い声が聞こえたと思ったら…



―ドカッ


「ゔっ…!?」



足達くんの背中に黒い円形の物が勢いよくぶつかった。

その衝撃で、私の肩から手は離れ、と同時に前に倒れこんでくる足達くん



「ひいっ!」



私はそれを直ぐ様よけた。

そのせいで足達くんは、地面とキスをしていた…。



「無事か、バカ女」



声のした方を見るとそこには…


白馬に乗った王子様…ではなく
自転車に乗った一琉様がいた。



「えっ…?」



ゴシゴシと目をこする。

ちょっと、待ってよ
私、目おかしくなった?


なんでだろう…一琉の周りだけ、キラキラ光って見える。



「おい?」

「あんた、蛍光塗料でも塗ってんの?」

「ハァ?」