「誰のせいで俺達が別れたと思ってんだよ。お前が現れなきゃ、今頃あの女とうまくいってたんだよ」



言われた言葉が、胸に突き刺さる

確かに…
私のせいで…



「せっかく、いい金ヅルだったのによ」

「なっ…!美奈に貢がせてたの!?最低っ」

「最低なのはお前だろ?」



信じられない、こんな男だったなんて

別れて正解だよ、美奈!

なんて、私が言う権利なんか無いけど…



「俺さぁ、お前とのキスが忘れらんねーんだよ」



ゾワゾワっと全身に鳥肌がたつ

気持ち悪い…

もっと男前な人とかに言われたんなら、少しはキュンとするんだろうけど

なんだろう、この不快感



「だから、いいだろ…な?」



そう言いながらだんだんと顔を近付けてくる

なんの"な?"だよ!!?



「嫌っ…!」