結局家に帰ったのは午前2時を過ぎてた。
楽しかった時間はあっと言う間で、明日も学校だし将太君は仕事だからと解散した。
走って疲れたせいなのか、ぐっすり眠れた。
次の日の学校は眠さを耐え切れず、ほとんど寝てすごしてメグにノートを借りるはめになった。
「澪、今日ずっと眠そうだね。古典のハゲ小杉ニラんでたよ。」
『実は昨日さ、…寝れなかったんだ。』
言いかけて、やっぱり言うのをやめた。
別に口止めをされたわけでもないし言ってもいいだろうけど、ただ何となく言わない方がいい気がした。
その日廊下で何度かタケ達とすれ違ったけど、いつもと変わりなかった。
まるで昨日の集まりが無かったかのような態度で、夢だったのかな?って思うぐらいだった。
「凌治ぃ~、昨日電話したのにぃ~何してたの??」
「鬼ごっこ。」
「キャハハ、何それぇ~。本当に面白い~」
どうやら夢ではないらしい。
こっちをチラッとみて、意地の悪い顔で笑った凌治。
とりあえず言わなくて良かった。と、小さく思った。