ちょっと、いや、かなりウザイけど。
久しぶりに将太君と会えたのはうれしかった。
「木田、好きなやつ出来たんだって??」
ゴフ!!ゴフッ!!
驚き過ぎて、タケに買ってもらった紅茶を口から吐いた。
お前きたねぇ!!って、言ってるタケの声は聞こえてなかった。
『タケ!!あんた何言った!!』
絶対タケだ!!本当にありえない!!
タケに決まってる!!
「はぁ?!俺じゃねぇし!!」
『あんたしかいないじゃん!!』
「お前なんでいつも俺なんだよ!!寛大な俺でもマジ怒るよ?」
何が寛大だよ。意味ちゃんと意味知って使ってるの?そう言いかけた私に
「盛り上がってる所悪いけど、カマかけただけだよ。そっかぁ、好きな奴いるんだ。どんなの?」
将太君は見た目の爽やかさをがっつり裏切るくせ者っぷり。
くせ者って言うか、何かオーラ黒いんですけど。
わぁー…私綺麗に騙されて、自ら墓穴掘ったわけですね。
「どんな奴?何かちょっとムカつく。」
そういってニッコリ笑った将太君は、何だか少し怖かった。