「驚かせたかったんだ。帰ってきて一番に姫に会いに行くって約束したし」 あ… 覚えてたんだ… 「ねぇ、姫…」 「…何?」 「寂しかった?」 そんなの… 「当たり前じゃん…」 すごく会いたかった… 「俺も~…やっぱ好き、姫」 そう言って桜庭はあたしを抱きしめてくれた。 会えなくても変わらない、この気持ち。 あたしは嬉しくて、桜庭に抱きしめられながら静かに涙を流した。